【アバフェルディ蒸留所】特徴と魅力・ラインアップを解説

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スコットランド南ハイランド地方に位置するアバフェルディ蒸溜所。

ブレンデッドウイスキー「デュワーズ」の核を担うキーモルトを生み出す蒸溜所として世界中に知られています。

1898年、デュワーズの創業者ジョン・デュワーの息子ジョン・アレクサンダー・デュワーによって設立。

100年以上の歴史を誇る蒸留所で、シングルモルトとしても人気の高い銘柄を作っています。

本記事では、アバフェルディ蒸溜所の特徴、製造工程、代表的なウイスキー、見学ツアー、購入方法まで、ウイスキー愛好家に向けて徹底解説。

安井

アバフェルディ蒸留所の魅力をお伝えしていこうと思います!

目次

アバフェルディ蒸溜所の基本情報

引用:https://www.dewars.com/gl/en/aberfeldydistillery/tickets/
項目内容
所在地スコットランド・南ハイランド
設立年1898年
創業者ジョン・アレクサンダー・デュワー
所有者バカルディ社
特徴ハニーフレーバー、長期発酵、伝統技法、観光施設併設

アバフェルディは、デュワーズの原酒確保のために設立されたモルトウイスキー蒸留所です。

南ハイランドにあるジョン・デュワーの故郷に蒸留所は建設されました。

蒸留所の設計を手がけたのは、当時を代表する蒸留所建築家、チャールズ・ドイグ。

彼の特徴的なパゴダ型の屋根は、今も蒸留所のスカイラインを雄大に彩っています。

礎石は1896年に据えられ、1898年に生産が開始されました。

アバフェルディ蒸溜所は、ウイスキー製造の各工程が直線的に配置されており、論理的かつ効率的な設計がされています。

歴史と背景

設立の経緯と沿革

アバフェルディ蒸溜所は、1896年にブレンデッドウイスキー「デュワーズ」の原酒工場として、ジョン・デュワーズ社によって設立されました。

建設地は、かつてピティリー醸造所があった歴史ある場所

清冽なピティリー川の水を仕込み水として活用し、ハチミツのような甘さを持つウイスキーを生み出す理想的な環境にありました。

その後1925年には、蒸溜所はDCL(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド)へ売却され、1987年にはDCLがギネスグループに買収されてUD社に改称。

1991年には「花と動物シリーズ」のひとつとして、赤リスが描かれたアバフェルディ初のシングルモルトが限定リリースされました(現在は終売)

1998年にはバカルディ社が蒸溜所を取得。

翌年の1999年には「アバフェルディ12年」が正式にシングルモルトとしてリリースされ、現在の定番商品として広く流通しています。

また2000年には、バカルディ社が巨額の投資を行い、蒸溜所内にデュワーズ・ビジターセンターを建設。

アバフェルディは観光名所としても知られ、年間4万人以上が訪れる人気スポットとなりました。

出来事
1898年蒸溜所設立
1925年DCL(ディアジオの前身)に売却
1998年バカルディ社が取得
1999年アバフェルディ12年初リリース

製造工程とこだわり

引用:https://www.dewars.com/gl/en/aberfeldydistillery/tickets/

発酵と蒸留

アバフェルディ蒸溜所では、伝統的な木製の発酵槽(8基)を中心に、ステンレスタンク(2基)も併用。

70時間という長期発酵により、ハニーフレーバーを際立たせます。

初溜釜と再溜釜をそれぞれ2基ずつ備え、優しく加熱することで、柔らかく芳醇な原酒を生み出します。

生産能力340万ℓ
仕込み水ピティリー川
発酵槽カラマツ製 8基
ステンレス 2基
発酵時間70時間
スチル大型ストレートヘッド
初留釜 2基
再留釜 2基

※生産能力は100%アルコール換算です。

仕込み水の特徴

ピティリー川の水は、スコットランドでも特に純度が高いことで知られています。

この清らかな水は、アバフェルディ特有のなめらかさと甘みを引き出させるうえで重要な要素です。

ゲール語で「水の神のプール」という意味。

この川ではかつて砂金が採取されていたそうです。

まさに「神の恵み」といえる仕込み水ではないでしょうか。

代表的なウイスキーラインナップ

アバフェルディ12年

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・ハイランド
アルコール度数40%
熟成年数12年

デュワーズの原酒確保のために建てられ中核となるキーモルトを作っているアバフェルディ蒸留所

そのフラグシップボトルが「アバフェルディ12年」です。

熟した赤リンゴやナッツ、シナモン、はちみつのような香りとコクのある余韻が特徴。

甘く芳醇な味わいで、ストレートからハイボールまで幅広く楽しめる一本となっています。

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限定ボトルと海外流通品

過去には、16年・18年・21年などがありましたが、現在は英国オフィシャルオンラインショップでも定番ボトルは「12年」のみです。

限定ボトルとしては、「18年 サンジョベーゼ赤ワインフィニッシュ」や「20年 サンジュリアン 赤ワインフィニッシュ」などがあります。

安井

直近で多くのスコッチシングルモルト銘柄がブランドリニューアルが行われているから、アバフェルディも……と思っています。

テイスティングノートと香味の特徴

アバフェルディのモルトは、ハチミツ、バニラ、トーストしたオーク、ドライフルーツなどの芳醇な香りと、なめらかで丸みのある口当たりが特徴です。

特にハニー系の甘さは、70時間という長期発酵からくるエステル香とピティリー川の水、絶妙な樽使いの効果といえるでしょう。

見学ツアーとビジター体験

000年にはデュワーズのブランド体験ができるビジターセンターを併設。

現在、アバフェルディ蒸溜所では多彩な見学体験プランが用意されています。

体験名内容時間 / 料金
デュワーズ・アバフェルディ・エクスペリエンス蒸溜所見学と2種の試飲(15ml×2)
倉庫での追加試飲可
約60分 / £19.00
ウイスキー・エクスプローラー・エクスペリエンス職人技と熟成への探求
希少ウイスキーの試飲付き
約90分 / £60.00
ブレンディング・マスタークラス自分だけのブレンデッドスコッチを作成・持ち帰り約90分 / £55.00
ドラムス・オブ・ユア・ドリームズデュワーズ最古の希少ウイスキー5種試飲(32年、40年など)約60分 / £49.00より
30分間のテイスティングとストーリー短時間での博物館見学と2種の試飲(18年各種)約30分 / £15.00
ウイスキーセッションチーズやチョコとペアリング
月替わりイベント
約45分 / £10.00より
ヒルズ・オブ・アバフェルディ・エクスペリエンス2泊滞在+プライベートツアー+シークレットバー体験宿泊付き / 要問合せ
アバフェルディ40ハイランドエクスペリエンスアバフェルディ40年のテイスティングを含む特別体験プレミアム体験 / 要問合せ

ウイスキーの歴史や製造工程を学べる展示エリア、蒸溜施設の見学に加え、ギフトショップや試飲ラウンジも充実。

オリジナルグッズや限定ボトルの購入も可能です。

オンライン購入と国内流通

日本では現在、アバフェルディ12年のみが定番流通品。

ネットショップや酒販店で入手可能です。

15年以上の熟成品は海外限定または免税店・ビジターセンター限定。

バカルディ社が展開するグローバルブランドとして、今後のリリースにも注目です。

アバフェルディと他蒸溜所との比較

アバフェルディは、グレンモーレンジィやクライゲラヒといったハイランド系モルトとの比較も面白いです。

特に、南ハイランドらしい重厚感やハニーフレーバー、ナッティさ、コクは、ほかのハイランドモルトと比較することでより深いウイスキー体験ができるでしょう。

また、シングルモルト山崎とフレーバーバランスが近く、日本のシングルモルトと比較するもの面白いと思います。

安井

アバフェルディは、ハイランド・南ハイランドを知る銘柄として模範的。基準として比較してみるといいと思います!

ウイスキーの楽しみ方とペアリング

アバフェルディはストレートやトワイスアップにするとハニーフレーバーが際立ちやすいため、おすすめです。

また、ハイボールでも風味がしっかり残るため、デイリーウイスキーにも向いています

ナッツやチーズチョコレートなどのおつまみと相性が良く、食後のリラックスタイムに最適。

ナッツならヘーゼルナッツやマカダミアナッツ、チーズならシュロップシャーブルー(スティルトンに近いブルーチーズ)やリコッタなどの青かび系とフレッシュタイプがおすすめです。

料理と合わせるならはちみつを使った料理と合いやすい傾向があります。

例えば……

  • 豚肉のハニーソテー
  • リコッタチーズとはちみつのディップ
  • トマトのハニージンジャーマリネ

など

近いフレーバー同士が同調し、深いペアリング体験ができるでしょう。

まとめ

アバフェルディ蒸溜所は、100年以上の伝統と地域の自然を活かしながら、現代にも通じるクラシカルなモルトウイスキーを造り続けています。

デュワーズのキーモルトとしての役割はもちろん、シングルモルトとしても高い評価を得ており、ハニーフレーバー好きには特におすすめの蒸溜所です。

FAQ

アバフェルディ蒸溜所はどこにありますか?

スコットランド南ハイランド地方、アバフェルディの町に位置します。

アバフェルディ12年以外の商品は日本で買えますか?

現在は12年が定番流通品で、それ以上の熟成品は海外や限定流通となっています。

ビジターセンターは予約が必要ですか?

公式サイトからの事前予約がおすすめです。混雑時期は事前確認を推奨しています。

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