【ハイボールを極める】ウイスキーのソーダ割りとハイボールの違い

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ウイスキーの楽しみ方として人気の「ハイボール」。

今や国民的なお酒として認知されていると思います。

その一方で「ウイスキーのソーダ割り」との違いや、どのように作るのがベストなのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、ウイスキーのソーダ割りとハイボールの違いから、作り方や楽しみ方のポイント、そしておすすめのウイスキーまで詳しく解説します。

ハイボールの奥深さを知り、自分好みの一杯を見つけるためのガイドとして、ぜひ参考にしてください。

目次

ウイスキーとハイボールの違いとは?

ウイスキーのソーダ割りとハイボール。

ウイスキーを炭酸水で割った飲み物として、一見同じように見えると思います。

「ハイボール」の元祖は「ウイスキーのソーダ割り」と言われており、一般的にはハイボール=ウイスキーのソーダ割りです。

ところが、広義でのハイボールは蒸留酒をベースに炭酸水やレモン、牛乳、ジュースなどノンアルコールの飲料で割ったカクテルの事を指します。

つまり、数ある「ハイボール」のレパートリーの中で「ウイスキー」ベース+「炭酸水・ソーダ水」の組み合わせが「ウイスキーのソーダ割り」です。

【ハイボール】
一般的にはウイスキーの炭酸水割り
広い意味では、蒸留酒をベースにノンアルコール飲料で割ったもの
例:
緑茶ハイボール(緑茶ハイ)
焼酎ハイボール(酎ハイ)
コーラハイボール(コークハイ)

ウイスキーの炭酸水割り以外のハイボールは、コーラなら「コークハイ」、焼酎なら「酎ハイ」のように「○○ハイ」と言われることが多いです。

単に「ハイボール」と言ったら「ウイスキーのソーダ割り」で間違いはないでしょう。

実はソーダ割りと炭酸水割りも違う!?

現在では、ソーダも炭酸水もほぼ同じ意味として使われていますが、実は明確な違いがあります。

以前は水に重曹とクエン酸を混ぜたものが多く、「ソーダ水」と呼んでいました。

重曹やクエン酸が入ることでやや酸味や塩味があることが特徴です。

現在は、水に二酸化炭素を溶かした炭酸水が主流

ソーダ水に比べてクリアな味わいとなっています。

ほのかな味の違いから「ソーダ水」と「炭酸水」を分けて使う方もいるようです。

現在は「ソーダ水」が売られていることが少ないため、「ソーダ」と「炭酸水」は同じ意味として扱われています。

ハイボールの作り方とそのバリエーション

基本のハイボールの作り方

基本のハイボールは、ウイスキー・炭酸水・氷の3つだけ。

シンプルながら、ウイスキー銘柄や炭酸水、グラスなどの違いを低アルコール度数で楽しむことができる飲み方となっています。

STEP
氷を入れたグラスをステアし、良く冷やす

グラスを冷凍庫や冷蔵庫で冷やしておくのもいいかと思います。

グラスをよく冷やすことで爽快な炭酸の効いたハイボールが楽しめるでしょう。

STEP
ウイスキーを注ぎ、軽くステアする

ウイスキーを30~40mlほど注ぎ、軽くステアしてウイスキーを冷やします。

こちらも冷やすことで、炭酸水と混ざりやすくなり、冷え感のあるハイボールとなります。

STEP
氷に当てないように炭酸水を注ぐ

ウイスキーの3~4倍(30mlとして90~120ml)の炭酸水を注ぎます。

氷に当ててしまうと炭酸が抜けやすくなってしまうため注意してください。

ここを気を付けることで、爽快な炭酸感がお楽しみいただけるでしょう。

STEP
バースプーンで軽く氷を持ち上げて2~3周ほど混ぜる

炭酸を入れた後に混ぜすぎてしまうと炭酸が抜けてしまい、ハイボールの良さが楽しめません。

また、炭酸によってウイスキーが混ざりやすくなっているため、2~3周ほど軽く混ぜる程度で十分です。

人気のウイスキーを使ったアレンジ

定番の銘柄で作るハイボールも魅力的ですが、多彩にアレンジをしたハイボールもおすすめです。

例えば、スコットランド産のシングルモルトやプレミアムバーボンウイスキーなど、銘柄を変えれば異なる香りと味わいを楽しむことができます

ハイボールに使用するレモンをライムやスダチなどに変えることで季節感のあるハイボールが楽しめるでしょう。

他にもインフューズという漬け込みウイスキーを作ることで無限のアレンジができると思います。

ぜひ多彩なハイボールをお楽しみください!

ハイボールに合うグラスの選び方

ハイボールを楽しむためには、適切なグラス選びも重要です。

一般的には、背の高い形状のハイボールグラス、コリンズグラス、タンブラーが推奨されます。

この形状は、炭酸が長持ちし、飲みやすさも向上しやすいです。

また、グラスの厚さや形状によっても、口当たりや香りの広がり方が変わります。

また、薄いグラスで飲むと口当たりが軽く感じやすくまろやかな味わいがお楽しみいただけるでしょう。

自分の好みに合ったグラスを選ぶこともハイボールを楽しむうえで大切なポイントです。

ハイボールの語源

ハイボールの起源は、諸説あります。

デュワーズ説デュワーズの創業者の息子”トミー・デュワー”がバーで背の高いコリンズグラスにウイスキーのソーダ割りを入れて提供するよう提案。その時に言った「HAVE A BALL(楽しもう!)」から、「ハイボール」となった。
ゴルフ説ソーダをチェイサーにウイスキーを楽しんでいたゴルファー。突然自分の番が来て慌ててウイスキーとソーダを割って飲み干そうとしたときに高く打ち上がったボール(High Ball)が飛んできてグラスに落ちた出来事が由来
鉄道説当時アメリカの汽車の信号はボール型でボールが上がれば「Go」、下がっていれば「Stop」でした。停車中、乗客たちはウイスキーのソーダ割りを楽しんでいましたが、ボールが上がった瞬間「ハイボール(出発進行!)」と共に乾杯していたことから名付けられた。
ハイボール様子説背の高いぐらすでウイスキーのソーダ割りを作ったときに上昇する炭酸の泡の様子から「ハイボール」と名付けられた。

文献によって細かいストーリーの違いはありますが、説の発祥は上記の4つがよく語られます。

デュワーズ説は当時の新聞が記載されていることから、トミー・デュワーの提案は実際にあったことでしょう。

また、「High Ball=出発進行」と辞書にも記載されていることから意味が有力であると言えると思います。

ゴルフ説は、「ウイスキーのソーダ割りを飲んでホールインワンを決めた」などストーリーに違いはありますが、「High Ball」の単語が当てられたことを考えれば、ありえない話ではないでしょう。

想像を膨らませながらハイボールを嗜むのも面白いかもしれません。

ハイボールにおすすめのウイスキーランキング

今回は、ハイボールにおすすめのウイスキーをランキング形式で紹介させていただきます。

No.1 サントリー角

ジャンルジャパニーズブレンデッド
生産国日本
アルコール度数40%
熟成年数

日本のウイスキーを代表するロングヒット商品「サントリー角瓶」。

言わずと知れた銘柄ですが、実は時代と共に少しずつ中身のウイスキーが変わっています。

直近だと「ジャパニーズウイスキーの定義」が定められたことにより変更。

現在では、正真正銘の「ジャパニーズウイスキー」となっています。

スタンダードな「角瓶」は、山崎のバーボン樽原酒をキーモルトに使用。

華やかで繊細な口当たり、フルーティな香りにバニラのような芳醇で甘い余韻とキレが特徴です。

No.2 グレングラント アルボラリス

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・スペイサイド
アルコール度数40%
バーボン樽とシェリー樽
熟成年数ノンエイジ

グレングラント蒸留所180周年を記念してリリースされたノンエイジタイプのシングルモルトウイスキー。

アルボラリスは、ラテン語で「木漏れ日」の意味で、その名の通り明るい色合いと華やかでライトなテイストが特徴です。

蒸留所のヴィクトリアガーデンに差し込む木漏れ日からインスピレーションを得てつくられました。

バーボン樽とシェリー樽で熟成された原酒を使用。

それぞれの特性を生かしてブレンディングされています。

No.3 ジョニーウォーカー ダブルブラック

ジャンルブレンデッドウイスキー
生産国スコットランド
アルコール度数40%
熟成年数12年以上

世界No.1スコッチウイスキーブランド”ジョニーウォーカー”。

ジョニーウォーカー ダブルブラックは、フラグシップボトルである「ブラックラベル12年」のスモーキーさをより際立たせたボトルです。

力強くフルボディ、バランスのいい味わいとスモーキーな余韻が特徴

ストレートからハイボールまで幅広くお楽しみ頂けます。

スタンダードな「ブラックボトル」のブラッシュアップとしてもおすすめです。

JOHNNIE WALKER(ジョニーウォーカー)
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No.4 ジェムソン スタウトエディション

ジャンルブレンデッドウイスキー
生産国アイルランド
アルコール度数40%
バーボン樽
シェリー樽
スタウトビール樽
熟成年数

ジェムソン スタウトエディションは、スタウトビール(黒ビール)の樽でフィニッシュさせたアイリッシュブレンデッドウイスキーです。

ジェムソンの熟成樽を地元クラフトビール醸造所「Eight D Brewing」で作られたスタウトビールの熟成に使用。

その樽で再びジェムソンを追加熟成させています。

原酒由来の爽やかでフルーティな香りにチョコレートやナッツのような甘みや香ばしさが特徴

スタウトビールは、アイルランドで有名なビアスタイルの一つで、自国にこだわるジェムソンらしい一本です。

JAMESON (ジェムソン)
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No.5 タリスカー ストーム

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・アイランズ
アルコール度数45.8%
熟成年数ノンエイジ

スコットランドのヘブリディーズ諸島の中でも様々な伝説の残る神秘的な島「スカイ島」。

このスカイ島を代表するモルトウイスキー「タリスカー」の「ノンエイジ」のタイプが「タリスカー ストーム」です。

「タリスカー 10年」より海の荒々しさや潮のフレーバーがお楽しみいただけると思います。

海の力強さを感じるスパイシーでソルティなフレーバーが特徴で、まさに「海の男」のような印象のウイスキーです。

ハイボールに合うウイスキーとは?

ハイボールは、香りや味わいの個性がある銘柄で熟成期間が短いタイプがおすすめです。

ハイボールはウイスキーの3~4倍の炭酸水で割るため、香りや味わいの乏しい銘柄ではウイスキーの魅力が楽しめません

また、ウイスキーは熟成期間が増えるほど芳醇でまろやかな味わいとなりますが、ハイボールにした場合そのまろやかさが薄れてしまいます。

反対に短期熟成のウイスキーをハイボールにした場合、若い印象がフレッシュな香り・フレーバーを与えることが多く、炭酸の爽快感とマッチしやすいです。

ハイボールには、香りや味わいのしっかりとした熟成期間の短めのウイスキーを選ぶといいでしょう。

ジョニー赤・黒やシーバス、角瓶、ブラックニッカ、デュワーズ、カナディアンクラブなどリーズナブルでスーパーでも手に入る代表的な銘柄はハイボール向きなものが多いです。

安井

リーズナブルだけど、ついつい沼って買いすぎちゃうんだよね……。

ウイスキーの種類別・味わいの違い

ウイスキーの種類によって、ハイボールの味わいも大きく変わります。

スコッチブレンデッドウイスキー

洗練されたバランスのもと、スモーキーやフルーティなど複層的な香り・フレーバーが楽しめる。比較的ビギナー向け。

スコッチシングルモルトウイスキー

個性豊かで、複雑な香りやフレーバーが特徴。地域ごと・銘柄ごと・ボトルごとに違いがあり、沼る。

アイリッシュウイスキー

軽やかで口当たりがよくフルーティな香りが特徴。

バーボンウイスキー

バニラや蜂蜜のような甘い香りが特徴で、炭酸で割ったときにやや泡立ちやすい。

ライウイスキー

スパイシーな香り・味わいが特徴で、力強い。

ジャパニーズウイスキー

繊細で口当たりの良く、香りや余韻が広がる銘柄が多い。

カナディアンウイスキー

クリアで爽快な味わいが特徴。余韻のほのかな芳醇さがクセになる。

今では、上記の5大ウイスキーのほかにも台湾やインド、フランスなど世界各国でウイスキーが作られており、それぞれに違った個性を持っています。

また、同じ地域・蒸留所でもカスクフィニッシュのように樽が変われば、また違った香りや味わいを楽しませてくれるでしょう。

ぜひ様々な種類のハイボールをお楽しみください。

「ウイスキー:炭酸水」比率と炭酸水の重要性

ハイボールの黄金比

ハイボールは、ウイスキーと炭酸水を1:3~4の比率で割るのがベストとされています。

この比率が、ウイスキーの風味を引き立てつつ、飲みやすさや炭酸感を味わえる黄金比と言えるでしょう。

ところが、銘柄によっては少し比率を変えたほうが美味しく楽しめる場合もありますし、1:1(ハーフソーダ)で割った方が好みという方もいます。

自分なりのハイボールの黄金比を見つけてみるとよりウイスキーを深く堪能できるかもしれません。

ハイボールのアルコール度数

一般的なハイボールのアルコール度数は6~10%程度です。

ストレート 40%
オン・ザ・ロック 40%(氷が解けることで減少)
ハイボール 6~10%(氷が解けることで減少)
水割り 10%程度(氷が解けることで減少)
ミスト 40%(氷が解けることで減少)
トワイスアップ 20%
ハーフロック 20%(氷が解けることで減少)
お湯割り 10%程度
ウイスキーの飲み方別アルコール度数

ウイスキーの飲み方の中ではアルコール度数が低く、ビールよりも少し高め程度です。

昨今の低アルコール需要を考えると、ウイスキーの香りが楽しめるお酒としては最も適した飲み方なのかもしれません。

炭酸水の選び方とその効果

炭酸水の選び方も重要なポイントです。

ハイボールに使用する炭酸水は「軟水」が無難です。

硬度の高い水では、ウイスキーの香りや味わいが損なわれてしまうことがあります。

硬度の低い水はクセがなく、ウイスキーの香りや味わいを引き立たせてくれるでしょう。

他には、炭酸の強さも注目ポイント

強炭酸の炭酸水を使用することで、ハイボールの爽快感が増し、ウイスキーの味わいを引き立てることができます。

反対に、微炭酸の炭酸水を使用するとウイスキーの芳醇さや繊細さが引き立ち、上品な味わいがお楽しみいただけるでしょう。

どちらにも良さはありますが、わかりやすいハイボールの爽快感が楽しみたいのであれば、強炭酸をおすすめします。

また、ミネラルウォーターの炭酸水を使用することで、独特の風味を得ることも……。

ウイスキー銘柄に合う・合わないがあると思いますが、試してみると面白いかもしれません。

ハイボールに使う材料の役割

ハイボールの味わいを決定するのは、使用するウイスキーと炭酸水の他に、加えるフレーバーも重要です。

例えば、レモンやライム。

柑橘系の香りを加えることで、ウイスキーの香りや炭酸による爽やかさ・爽快感を引き立てることができます

また、胡椒や山椒などのスパイスを効かせたハイボールもアクセントがありおすすめ。

柚子や白桃、桜などで季節感を演出するのもいいでしょう。

ウイスキーと炭酸水以外に加える副材料でアレンジしてみると面白いと思います。

ウイスキーを冷凍すると美味しい!?

ハイボールはよく冷えているほど、香りや味わいの爽快感がお楽しみいただけます

よく冷えたグラスと大きめの透明な氷を使用することで、炭酸の爽快感を最大限に引き出すことができるでしょう。

また、ウイスキーを冷凍庫で冷やしておくことで、よりクリアな味わいを楽しむことができます。

ところが、冷凍庫に入れることが推奨されていないウイスキーもあり、すべてのウイスキーが冷凍庫に入れていいわけではありません。

「ノンチル」と記載されていないウイスキーで、冷凍ウイスキーのハイボールをお楽しみください。

まとめ

ウイスキーのソーダ割りとハイボールについて、その違いから作り方、楽しみ方までを詳しく解説しました。

もともとウイスキーのソーダ割りから始まったハイボールですが、広い意味では蒸留酒をベースにノンアルコール飲料で割ったものがハイボールとなっています。

現在では、単に「ハイボール」と言えば、「ウイスキーのソーダ割り」を指し、それ以外の場合は「○○ハイ(○○ハイボールの略)」と言われることが一般的。

ハイボール=ウイスキーを炭酸水で割ったお酒となりがちですが、アレンジしながら楽しむもっと自由なお酒なのかもしれません。

ウイスキーの銘柄を変えてみたり、ベースを変えてみたり、ベースに素材を漬け込んでみたり……。

自由に楽しむ事で、自分なりの理想の一杯が見つけられるかもしれません。

ぜひこの記事を参考に、ウイスキーの炭酸割り・ハイボールをお楽しみください。

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