前回の記事では、ハイボールに合わせるためのビスコッティを試作しました。
実はそのとき、ハイボール用とは別に、ウイスキー全般に合わせることを意識したビスコッティも試作していました。
今回は、その「ウイスキーに合わせるためのビスコッティ」の試作レビューをまとめていきます。
ビスコッティをウイスキーに合わせるために

ビスコッティは、イタリアで親しまれている硬めの焼き菓子です。
基本的には、エスプレッソや紅茶に合わせたり、飲み物に浸して少しやわらかくして食べたりすることが多いお菓子です。
甘口ワインと合わせる食べ方もありますが、ウイスキーと合わせるイメージはあまり強くありません。
その理由のひとつが、ビスコッティ特有の「硬さ」です。
ビスコッティは、しっかり乾燥焼きすることで、カリッとした硬い食感に仕上げるお菓子です。ただ、ウイスキーと合わせる場合、この硬さが少し難点になります。
ウイスキーは香りや余韻を楽しむお酒です。
樽由来のバニラ香、ドライフルーツ、スパイス、ナッツ、カカオ、シェリー樽のニュアンスなど、繊細なフレーバーが重なっています。
そこに食感の強すぎるビスコッティを合わせると、噛むことに意識が向きすぎて、ウイスキーの香りや余韻を感じにくくなってしまいます。
そのため、ウイスキーに合わせるビスコッティを作るなら、ただ硬く焼くだけではなく、次の2つが大事だと考えました。
- ウイスキーとつながるフレーバーを加えること
- 硬さを抑えつつ、ビスコッティらしい食感は残すこと
つまり、ウイスキーに寄り添う香りを足しながら、食感がフレーバーの邪魔をしないバランスに調整することがポイントです。
オレンジピールとカカオニブのビスコッティ
今回作ったビスコッティは「オレンジピールとカカオニブ」。

- 卵 1 個
- グラニュー糖 90 g
- 強力粉 75 g
- 薄力粉 25 g
- アーモンドプードル 25 g
- ベーキングパウダー 2.5 g
- 素焼きアーモンド 35 g
- オレンジピール 18 g
- カカオニブ 10 g
- ウイスキー漬けのレーズン 20 g
- 少々 バニラオイル
- 少々 塩
- レーズン 40 g
- お好みのウイスキー 10 g
レーズンを漬ける
- レーズンをウイスキーに一晩漬けて置きます。
生地を混ぜる
- ボウルに卵、グラニュー糖、バニラオイルを入れてよく混ぜます。
- 全体がなじんだら、強力粉、薄力粉、アーモンドプードル、ベーキングパウダーを加え、粉気がなくなるまで混ぜます。
- 最後に、素焼きアーモンド、オレンジピール、カカオニブ、ウイスキー漬けのレーズン、塩を加えて、生地全体に均一に混ぜ込みます。
- このとき、練りすぎると食感が重くなりやすいので、粉気がなくなったら混ぜすぎないのがポイントです。
成形して焼く
- 生地を天板にのせ、なまこ型に整えます。
- 厚みを出しすぎると中まで火が入りにくくなるため、あとでカットしやすいように、平たく長めに成形すると扱いやすいです。
- 180℃に予熱したオーブンで、約20分焼きます。
- 表面が軽く色づき、触ったときにある程度固まっていれば一度取り出します。
カットする
- 粗熱が取れたら、1.2〜1.5cm幅にカットします。
- 薄く切ると軽い食感になり、厚く切ると噛みごたえが強くなります。
低温で乾燥焼きする
- カットしたビスコッティを天板に並べ、140℃のオーブンで30分以上乾燥焼きします。
- しっかり乾燥させることで、ビスコッティらしい香ばしさが出ます。
- ただし、乾燥させすぎると硬さが強くなりすぎるため、ウイスキーに合わせる場合は、カリッとしつつも噛み砕きやすい程度を目安にします。
- 焼き上がったら、網の上でしっかり冷まして完成です。
安井焼き時間はオーブンによって変わるため、状態を見ながら調整してください。
今回のフレーバー設計は、次のように考えました。
| 材料 | 狙い |
|---|---|
| オレンジピール | 華やかさ、フルーティさ |
| カカオニブ | 樽の渋み、シェリー樽のニュアンス |
| バニラオイル | 樽由来の甘い香り、熟成香 |
| ウイスキー漬けレーズン | ドライフルーツ感、熟成感 |
| アーモンド | ナッティな香ばしさ |
| 塩 | 甘さの引き締め、味の輪郭 |
オレンジピールでフルーティさ、カカオニブでほろ苦さと樽感、バニラオイルで甘い熟成香を意識しました。
さらにウイスキー漬けのレーズンを加えることで、ドライフルーツ感と熟成感が出て、よりウイスキーに合いやすいビスコッティになります。
また、今回は前回の「ハイボールに合うビスコッティ」の試作を踏まえて、強力粉だけではなく、薄力粉とアーモンドプードルもブレンドしています。
今回合わせたいウイスキーの飲み方は、ストレート、トワイスアップ、ロック、ハイボールです。
そのため、ビスコッティの食感がウイスキーのフレーバーを邪魔しないように、硬さを抑えつつ、ビスコッティらしい噛みごたえは残すバランスを意識しました。
まとめ

今回の試作では、かなりウイスキーに合うビスコッティができたと思います。
ポイントは、ウイスキーに合うフレーバーを組み込むことと、食感を強くしすぎないことです。
ビスコッティは本来、硬さが魅力のお菓子です。
ただし、ウイスキーに合わせる場合は、その硬さが香りや余韻の邪魔になることがあります。
そこで今回は、オレンジピール、カカオニブ、バニラオイル、ウイスキー漬けレーズン、アーモンドを使い、ウイスキーの樽香やフルーティさ、ナッティさとつながるように設計しました。
さらに、強力粉だけではなく薄力粉とアーモンドプードルを使うことで、ビスコッティらしい食感を残しながらも、少し軽く仕上げています。
個人的には、かなり満足度の高い仕上がりでした。
ウイスキーに合わせる焼き菓子として、ビスコッティはかなり可能性があると思います。
ただし、プレーンなまま合わせるよりも、ウイスキーの香りに寄せたフレーバー設計と、食感の調整が大事です。
今回の「オレンジピールとカカオニブのビスコッティ」は、ウイスキーのおつまみとしてかなりおすすめできる一品になったと思います。


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