グラスへ注いだ瞬間から、れんげやアカシヤを思わせる明るいハチミツ香が立ち上がります。
SMWS 9.313「ハニー、ただいま!」は、17年熟成のシングルモルト・スコッチウイスキーです。
アルコール度数58.6%の力強さはありますが、加水するとリンゴやパイナップルが一気に開きます。
総合評価は91点。
6種類の飲み方では、ハチミツ感と果実味の濃さを保ちながら繊細さも現れた水割りを94点と評価しました。
この記事では、香り、味、余韻に加え、ストレートからお湯割りまで飲み方による変化を詳しく紹介します。
SMWS 9.313 ハニー、ただいま!とは?
SMWS 9.313「ハニー、ただいま!」は、スペイサイドで造られたシングルモルト・スコッチウイスキーです。
今回テイスティングしたボトルは、2008年3月11日に蒸溜され、17年間熟成されています。
初期熟成にはEx-bourbon barrels、追加熟成には1st fill Ex-Sauternes barriqueが使われました。
アルコール度数は58.6%で、ボトリング本数は311本です。
安井コードが9なので、「グレングラント」ですね!気になる方はSMWSコード一覧をチェックしてください!!
SMWS 9.313の特徴
ハチミツを思わせる明るく甘い香り
名前の印象と重なるように、香りの中心にはハチミツがあります。
れんげやアカシヤを思わせる爽やかな蜜の香りに、瑞々しいリンゴが重なりました。
重く煮詰めた甘さではなく、明るさと親しみやすさを伴うところが特徴です。
加水するとパイナップルも現れ、果実の輪郭がさらに分かりやすくなります。
ソーテルヌ樽と力強いアルコール感
追加熟成には、1st fill Ex-Sauternes barriqueが使われています。
実際の味わいにも、濃厚なハチミツや甘く煮詰めたリンゴを思わせる甘美さがありました。
一方、58.6%のアルコールはストレートで力強く感じます。
加水によって刺激が和らぐと、甘さ、果実味、ジンジャーやシナモンの爽やかなスパイスが開いてきました。
加水による変化が大きい
このボトルは、加水量によって長所と気になる点の両方が動きます。
トワイスアップではハチミツが明瞭になり、水割りでは果実味とお茶を思わせる満足感が加わりました。
ロックではドライさが強くなる一方、名前から期待するハチミツ感は控えめになります。
最初から一つの飲み方へ決めず、少量ずつ水を加えて変化を追いたいタイプです。
商品スペック

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | スコッチモルトウイスキーソサエティ 9.313 ハニー、ただいま! |
| 英語表記 | SMWS 9.313 HONEY, I’M HOME! |
| ジャンル | シングルモルト・スコッチウイスキー |
| 生産地域 | スコットランド・スペイサイド |
| ブランド | The Scotch Malt Whisky Society |
| 熟成年数 | 17年 |
| 蒸溜日 | 2008年3月11日 |
| 初期熟成樽 | Ex-bourbon barrels |
| 追加熟成樽 | 1st fill Ex-Sauternes barrique |
| アルコール度数 | 58.6% |
| ボトリング本数 | 311本 |
テイスティングレビュー
アロマ
最初に感じるのは、れんげやアカシヤを思わせる爽やかなハチミツ香です。
そこへ瑞々しいリンゴが重なり、蜜のような甘美さが鼻をくすぐります。
香りの方向は甘く華やかですが、重さより明るさが先に立ちました。
加水するとリンゴとパイナップルが一気に開き、ジンジャーやシナモンの爽やかなスパイスも現れます。
フレーバー
口に含むと、58.6%らしい強いアルコールのアタックがあります。
その刺激に負けず、甘くフルーティーな香味が力強く広がりました。
麦の旨味を土台に、パイナップル、リンゴ、ジンジャー、シナモンが重なります。
エステリーな華やかさもあり、味わいにはしっかりと厚みがありました。
加水後は、甘く煮詰めたリンゴのコンフィチュールと濃厚なハチミツが際立ちます。
フィニッシュ
余韻は甘く、長く続きます。
ハチミツと果実の甘さが口内に残り、ゆっくりとほどけていく印象です。
加水すると甘さが強すぎないところへ整い、刺激よりも柔らかな余韻を楽しみやすくなりました。
総評
総合評価は91点です。
高度数による強いアタックはありますが、その奥にはハチミツ、リンゴ、パイナップル、甘いスパイスが重なっています。
濃さだけで押し切らず、加水によって果実味と繊細さが現れるところを高く評価しました。
ゴムを思わせる香りや樽由来のえぐみは、飲み方によって感じ方が変わります。
きれいな甘さだけを求める人には気になる可能性がありますが、複雑さとして楽しめる人には面白い一杯です。
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 総合評価 | 91 / 100 |
| 味わいの中心 | ハチミツ、リンゴ、パイナップル、ジンジャー、シナモン |
| よかった点 | 加水で開く果実味、厚み、長い甘い余韻 |
| 気になった点 | ストレートの強い刺激、飲み方によって現れるゴム香やえぐみ |
6種類の飲み方を比較
最も高く評価した飲み方は水割りです。
ハチミツと果実味の強さを保ちながら、繊細さとお茶を思わせる満足感が加わりました。
ハチミツの印象を分かりやすく捉えるならトワイスアップ、爽快さを加えるならハイボールも選択肢になります。
| 飲み方 | 評価 | 実際に飲んだ印象 |
|---|---|---|
| 水割り | 94点 | ハチミツと果実味が強く、酸味とえぐみも厚みになる |
| トワイスアップ | 92点 | ハチミツ感が最も明瞭で、余韻は甘く軽やか |
| お湯割り | 92点 | ハチミツとゴム香が開き、甘く落ち着く |
| ストレート | 91点 | 濃く複雑だが、アルコールの強さも明確 |
| ハイボール | 91点 | 甘い香りを保ち、力強さとまろやかさが同居 |
| ロック | 82点 | ドライで力強いが、ハチミツ感は控えめ |
水割り:94点
水割りでは、ハチミツ感とフルーティーさが力強く残ります。
加水量が増えても薄い印象にならず、どこかお茶を飲んだときのような満足感がありました。
酸味とえぐみも消えるのではなく、味わいを膨らませる方向に働いています。
力強さの中に繊細さもあり、6種類では最も高い94点を付けました。

トワイスアップ:92点
ハチミツのニュアンスを最も捉えやすいのは、トワイスアップです。
加水によって刺激が和らぎ、甘さが前へ出ます。
余韻は重すぎず、軽やかなハチミツを思わせる仕上がりです。
一方で、ゴムを思わせる香りも少し感じました。
甘い香味だけではなく、樽由来と思われる個性まで見えやすい飲み方です。

お湯割り:92点
お湯割りにすると、ハチミツの香りとゴムを思わせる香りがともに開きます。
味わいは甘く、温度による柔らかさも加わりました。
華やかな果実味を追うというより、甘さの中でゆっくり落ち着ける飲み方です。
香りの個性を受け入れられるなら、温かい一杯として楽しめました。

ストレート:91点
ストレートでは、ハチミツと果実の香りが強く、甘く華やかです。
味わいは濃く、フレーバーの種類も豊富でした。
一方で、高度数によるアルコールの強さは明確です。
ワイン樽やシェリー樽で感じることがある、ゴムを思わせる香りも拾いました。
ボトルの全体像を確認するには向きますが、刺激が気になる人は少量の加水から試したほうが楽しみやすいでしょう。

ハイボール:91点
炭酸で割っても、ハチミツの印象は分かりやすく残ります。
香りはフルーティーで甘く、飲み口は優しくなりました。
口当たりには力強さがありながら、クリーミーでまろやかです。
ゴム香、えぐみ、苦味といった樽由来の印象は、ストレートより明瞭になります。
気になる要素もありますが、僕には複雑さとして感じられ、おいしく楽しめました。

ロック:82点
ロックでは甘さが抑えられ、ドライで力強い味わいになります。
口当たりはまろやかになり、ゴムを思わせる香りも目立ちにくくなりました。
ただし、このボトルの魅力であるハチミツ感も6種類で最も感じにくくなります。
冷却によって気になる点は和らぎますが、長所まで隠れてしまう印象です。

飲み方別まとめ
最初に試すなら、少量ずつ水を加える方法がおすすめです。
ハチミツを分かりやすく捉えたい場合はトワイスアップ、味わいの厚みまで残したい場合は水割りが向いています。
高いアルコール度数が気になる人は、ハイボールにすると飲み口が優しくなります。
ロックはドライさを好む人には選択肢ですが、名前から期待するハチミツ感は控えめです。
まとめ
SMWS 9.313「ハニー、ただいま!」は、Ex-bourbon barrelsで熟成後、1st fill Ex-Sauternes barriqueで追加熟成した17年熟成のシングルモルトです。
れんげやアカシヤを思わせるハチミツ香に、リンゴ、パイナップル、ジンジャー、シナモンが重なります。
58.6%の刺激はありますが、水を加えると果実味と甘さが開き、余韻も柔らかく整いました。
特に水割りは、ハチミツ感、果実味、力強さ、繊細さのまとまりがよく、94点を付けています。
ゴム香やえぐみを含む複雑さもあるため、きれいな甘さだけを求める人より、変化を追いながら飲みたい人に向く一杯です。




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