今回は、シェリー系のウイスキーに合わせることを前提に、鶏レバームースを作ってみました。
個人的には、料理にそのお酒を使うのは、「ずるい」ですが、今回はあえて「ペドロヒメネス」を使用。
シェリー樽熟成のウイスキー、特にドライフルーツ感や黒糖、レーズン、カカオのようなニュアンスを持つタイプに、しっかり寄せたレバームースを作ってみようと思いました。
結論からいうと、なめらかなテクスチャとレバーの濃厚さは、シェリー系ウイスキーのストレートやロック、トワイスアップに合いやすかったです。
ただし、付け合わせのカカオニブありきという印象。レバームース側のアルコール感が少し強く、ウイスキーとブランデーの香りが重なる部分は、もう少し調整できそうです。
今回作った料理
今回作ったのは、鶏レバームースです。
作り方は、レバーと卵の凝固作用で固める方法にしました。
ゼラチンなどで固めるタイプではなく、レバー、卵、油脂をなめらかに回して濾し、低温のオーブンで湯煎焼きにするイメージです。
- 鶏レバー(掃除済み) 375 g
- 牛脂 95 g
- バター 50 g
- ペドロヒメネス 20 g
- ブランデー 25 g
- 卵 1 コ
- 塩 2 g
- 鶏レバーは、2%の塩水でマリネしておきます。
- その後、水気をしっかり切ります。
- バターと牛脂は溶かしておき、レバー、溶かした油脂、ペドロヒメネス、ブランデー、卵、塩をすべてブレンダーに入れて回します。
- なめらかになったら一度濾し、テリーヌ型やパウンド型などに流します。
- 120℃のオーブンで40分ほど湯煎焼き(揺らして動かなくなるまで)。
- しっかり冷やしてからカットします。
- 仕上げには、お好みでカカオニブを添えます。
料理の特徴
今回の鶏レバームースは、かなりなめらかなテクスチャに仕上がりました。
レバーの濃厚さはありますが、バターだけで重たくするのではなく、牛脂を使ったことで、少し肉料理寄りのコクが出しています。
バターの香り、レバーの鉄分感、ペドロヒメネスの甘み、ブランデーの香りが重なり、シェリー系ウイスキーに寄せた味わいになりました。
ただし、味わいが複雑な分、合わせたときにどうなるか少し予想ができないことが懸念点。
味の方向性としては、甘口シェリーのレーズン感、レバーのコク、油脂のなめらかさを軸にしておりいいと思いますが、どうなるか……。
合わせてみた結果
合った点
一番良かったのは、レバームースのなめらかさです。
このなめらかなテクスチャが、ウイスキーのストレートやロック、トワイスアップとよく合います。
口の中にレバーのコクと油脂感が広がり、そのあとにウイスキーを飲むと、シェリー系の甘みや樽香が自然につながります。
特にレバーの鉄分感と、シェリー系ウイスキーのレーズンやカカオのような香りは相性が良いです。
ペドロヒメネスを使ったことで、料理側にも甘みとドライフルーツ感が入り、ウイスキーとの接点が作りやすくなりました。
また、味の強さもちょうど良かったです。
ウイスキーに合わせる料理は、弱すぎると負けてしまいます。
その点、今回のレバームースは、レバーのコク、油脂、アルコールの香りがあるため、シェリー系ウイスキーの力強さに対しても十分に受け止められる印象でした。
合わなかった点
一方で、レバームース側のアルコール感は、もう少し抑えても良かったかもしれません。
ペドロヒメネスとブランデーを使ったことで、香りの方向性はかなりウイスキーに寄りました。
ただ、その分、ウイスキーと合わせたときに、料理側のお酒の香りとグラス側のアルコール感が少しかぶる印象もありました。
特に、何も添えずにレバームースだけで食べると、ブランデーの香りが少し前に出ます。
そこにウイスキーを合わせると、アルコールの要素が重なりすぎる場面がありました。
ただし、カカオニブを添えると印象が変わります。
カカオニブの苦味が、アルコール感を少しマスキングしてくれるような印象がありました。
さらに、カカオの香ばしさがシェリー系ウイスキーの樽香やチョコレート感とつながるため、全体としてかなり合いやすくなります。
安井全体像としては美味い・合うけど、シェリー系でも合うウイスキーは限定的になるかな……。
次に改善するなら
次に作るなら、まずアルコール感と甘みの調整をしたいです。
ブランデーの量を少し減らすか、もう少し甘味を足すかしても良さそうです。
香りは欲しいのですが、ウイスキーと合わせたときにアルコール感が薄れる仕立てにしたいところ。
ペドロヒメネスの比率をもう少し増やしても良かったかもしれません。
今回の20gでも方向性は出ましたが、シェリー系ウイスキーに寄せるなら、もう少し甘みとレーズン感を強めても面白そうです。
油脂については、牛脂ではなく鶏油で試してみたいです。
牛脂でも悪くはありませんでしたが、鶏レバーとのつながりを考えると、鶏油の方が自然にまとまる可能性があります。
また、盛り付け時にはカカオニブを添えた方が良いと思いました。
カカオニブの苦味と香ばしさが入ることで、アルコール感がやわらぎ、ウイスキーとの橋渡しもしやすくなります。
まとめ
今回の鶏レバームースは、シェリー系ウイスキーにかなり合わせやすい仕上がりでした。
特に良かったのは、なめらかなテクスチャと味の強さです。レバーのコク、油脂感、ペドロヒメネスの甘みが、シェリー系ウイスキーのドライフルーツ感やカカオ感とよくつながりました。
ただし、レバームース側のアルコール感は少し調整の余地があります。ペドロヒメネスとブランデーを使うことで香りは合いやすくなりますが、ウイスキーと合わせるとアルコールの印象が重なる場面もありました。
カカオニブを添えると、苦味がアルコール感を抑え、シェリー系ウイスキーとの相性もかなり良くなります。
次回は、ブランデーの量を抑えつつ、ペドロヒメネスを少し増やす。
さらに、牛脂ではなく鶏油で試してみたいです。
盛り付けの量感も調整すれば、もっと完成度の高いペアリングにできそうな気がします。


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