甘いウイスキーと聞くと、砂糖やはちみつのような味わいを想像する方も多いかもしれません。
ですが実際のウイスキーの甘さは糖分ではなく、樽由来のバニラ香やフルーティな香り、熟成によるまろやかさから「甘く感じる」ものがほとんど。
そのため甘口ウイスキーは選び方を間違えると「思ったほど甘くない」「くどく感じる」といった失敗も起こりやすいジャンルでもあります。
そこでこの記事では、失敗しにくい甘口ウイスキーをタイプ別に整理しました。
まずは迷ったときに選べば安心な3本を紹介し、その後に「バニラ系」「フルーティ系」「デザートワイン樽系」など、甘さの方向性ごとにおすすめ銘柄をまとめています。
- なぜウイスキーは甘く感じるのか
→甘さの正体や仕組みを解説 - 甘いウイスキーの飲み方
→飲み方で甘さを引き出すコツ
甘口ウイスキーで迷ったらこの3本!!

甘いウイスキーの選び方(30秒でOK)
甘さは「香りの甘さ」か「味の甘さ」か
ウイスキーの甘さには、大きく分けて2つあります。
- 香りによって甘く感じるタイプ
- 味わいとして甘みを感じやすいタイプ
バニラやフルーツのような甘い香りは、砂糖が入っていなくても脳が甘さを連想するため、軽やかに甘く感じやすいのが特徴です。
一方、デザートワイン樽や甘口シェリー樽熟成のウイスキーは、口に含んだ瞬間からとろみのある甘さを感じやすく、満足感の高い味わいになります。

甘口にしやすい“樽”だけ覚える
- バーボン樽
- シェリー樽(PX)
- ソーテルヌ樽
タイプ別|甘いウイスキーおすすめ
バニラ・キャラメル系

甘いウイスキーの中でも、もっとも王道で失敗しにくいのがこのタイプです。
バーボン樽や新樽由来のバニラ香やキャラメルのような甘い香りが立ち上がり、口当たりもやわらか。
甘さは香り由来のため重たくなりにくく、ウイスキー初心者から甘口好きまで幅広く楽しめます。
ロックやハイボールでも甘い香りが感じやすく、「甘いウイスキーを試してみたい」という最初の1本にも最適なタイプです。

メーカーズマーク
| ジャンル | バーボンウイスキー |
|---|---|
| 生産国 | アメリカ・ケンタッキー州 |
| アルコール度数 | 45% |
| 樽 | 新樽 |
| 熟成年数 | ‐ |
「手間ひまを惜しまない、クラフトマンの誇り」
ケンタッキー州の自然に囲まれた蒸溜所で、今もなお手作業を貫くクラフトバーボン「メーカーズマーク」。
冬小麦を使用したまろやかな味わいは、創業者ビル・サミュエルズ・シニアの“誰が飲んでも美味しいバーボン”という想いから生まれました。
発酵槽には希少なレッドサイプラス、樽は程よい火入れのアメリカンホワイトオークを使用し、最適な熟成のタイミングで瓶詰め。
赤い封ろうは、今も一瓶ずつ手作業で施されます。
オン・ザ・ロックで丁寧に味わいたい1本です。
バニラやキャラメルの甘い香り、ほのかなオークと小麦由来の柔らかさ
ウッドフォードリザーブ
| ジャンル | バーボンウイスキー |
|---|---|
| 生産国 | アメリカ・ケンタッキー州 |
| アルコール度数 | 43% |
| 樽 | 新樽 |
| 熟成年数 | ‐ |
「クラフトの真髄が息づく、バーボンの芸術品」
ケンタッキー州最古の蒸溜所で造られる、少量生産のプレミアムバーボン「ウッドフォードリザーブ」。
伝統的なポットスチルでの三回蒸留、ライ麦比率の高いマッシュビル、イトスギ製の木製発酵槽、独自のトースト&チャー樽など、緻密で手間を惜しまない製法が特徴。
スパイシーさとフルーティーさ、樽由来の甘さが絶妙に調和した味わいは、ストレートからカクテルまで幅広く楽しめ、世界中のバーテンダーから高く評価されています。
クランベリー、オレンジピール、バニラ、シナモンのスパイス香
メープル・はちみつ系

バニラ系よりも、さらにやわらかく丸みのある甘さを感じやすいのがこのタイプ。
メープルシロップやはちみつを思わせる甘い香りが穏やかに広がり、アルコールの刺激が少なく感じられるのが特徴です。
強い甘さというよりも、口当たりのなめらかさや余韻のやさしさが魅力で、ストレートやロックでも飲み疲れしにくいタイプ。
ウイスキー特有のクセが苦手な方や、ゆっくり甘みを楽しみたい方に向いています。

ジャックダニエル ゴールド
| ジャンル | テネシーウイスキー |
|---|---|
| 生産国 | アメリカ・テネシー州 |
| アルコール度数 | 40% |
| 樽 | 新樽・メープルウッドの樽 |
| 熟成年数 | ‐ |
ジャックダニエル ゴールドはチャコールメローイング製法(メープルウッドの炭でろ過)を行い新樽で熟成。
その後さらにメープルウッドの樽で追加熟成させ、もう一度チャコールメローイング製法を行っています。
通常のジャックダニエルより2倍の手間をかけたプレミアムボトルです。
ラベルには通常のブラックが「No.7」と記載されていますが、ゴールドは「No.27」となっています。
バニラやメープルウッドの甘美で上品な甘い香味とシルクのようななめらかな口当たりが特徴。
ジャックダニエルの定番ラインナップの中では最高位のボトルとなっています。
クラウンローヤル
チョコ・カラメル系(濃厚・コク甘)

甘さの中にしっかりとしたコクやビターさを感じられるのが、このチョコ・カラメル系。
焙煎した麦芽や深く焦がした樽由来のフレーバーによって、ビターチョコレートやカラメルソースを思わせる甘苦さが広がります。
バニラ系やはちみつ系に比べると甘さは落ち着いていますが、その分飲みごたえがあり、ゆっくり味わうほどに余韻の甘みが増していくタイプ。
食後酒や夜にじっくり楽しみたいときに向いています。
ワイルドターキー 8年
ジェムソン スタウトエディション
| ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
|---|---|
| 生産国 | アイルランド |
| アルコール度数 | 40% |
| 樽 | バーボン樽 シェリー樽 スタウトビール樽 |
| 熟成年数 | ‐ |
ジェムソン スタウトエディションは、スタウトビール(黒ビール)の樽でフィニッシュさせたアイリッシュブレンデッドウイスキーです。
ジェムソンの熟成樽を地元クラフトビール醸造所「Eight D Brewing」で作られたスタウトビールの熟成に使用。
その樽で再びジェムソンを追加熟成させています。
原酒由来の爽やかでフルーティな香りにチョコレートやナッツのような甘みや香ばしさが特徴。
スタウトビールは、アイルランドで有名なビアスタイルの一つで、自国にこだわるジェムソンらしい一本です。
フルーティで甘い(果実感・華やか)

果物を思わせる香りによって、軽やかに甘さを感じられるのがフルーティ系のウイスキー。
砂糖のような甘みではなく、リンゴや洋梨、柑橘、トロピカルフルーツを連想させる香りが立ち上がることで、自然と「甘い」と感じやすいタイプです。
口当たりは比較的ライトで、甘口ながら重さは控えめ。
ストレートや少量加水でも香りが開きやすく、食前酒や気分を切り替えたい一杯にも向いています。
甘いウイスキーが好きでも、重たいタイプが苦手な方におすすめです。

グレングラント 12年
オーヘントッシャン 12年
| ジャンル | シングルモルト |
|---|---|
| 生産国 | スコットランド・ローランド |
| アルコール度数 | 40% |
| 樽 | アメリカンオークバーボン樽 |
| 熟成年数 | 12年 |
サントリーがスコットランドに所有しているオーヘントッシャン蒸留所のフラグシップボトル。
ローランド地方伝統の3回蒸留を行い、アメリカンオークのバーボン樽で12年以上熟成させた原酒のみを使用しています。
桃のようなフルーティさと繊細な吟醸香にまろやかな味わい、アーモンドやキャラメルのような甘いフレーバーが特徴。
ライトなボディでストレートからハイボールまで幅広くお楽しみいただけます。
バスカーブレンデッドウイスキー
| ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
|---|---|
| 生産国 | アイルランド |
| アルコール度数 | 40% |
| 樽 | バーボン樽 シェリー樽 マルサラ樽 |
| 熟成年数 | ‐ |
ロイヤルオーク蒸留所で作られているブレンデッドウイスキー「バスカー」。
アイリッシュのウイスキー原酒3種類(モルト、グレーン、ポットスチル)のうち、モルト原酒とポットスチル原酒を一般的なアイリッシュブレンデッドウイスキーより多く使用。
贅沢にバーボン樽、シェリー樽、マルサラ(老舗トップブランドの「フローリオ」)樽で熟成させた原酒をブレンドしています。
トロピカルフルーツのような華やかな香りにやわらかな甘み、トロっとした口当たりが特徴。
リーズナブルな価格のスタンダードアイリッシュブレンデッドですが、ワンランク上の味わいがお楽しみいただけます。
デザートワイン樽・シェリー樽(味として甘い)

香りだけでなく、味わいそのものに甘みを感じやすいのがデザートワイン樽や一部のシェリー樽で熟成されたウイスキー。
このタイプは、口に含んだ瞬間からとろりとした甘さが広がり、「甘いウイスキー」を最も分かりやすく体感できます。
シェリー樽には種類があり、すべてが甘口になるわけではありません。
中でもペドロ・ヒメネス(PX)やモスカテル樽は極甘口の酒質を持ち、ウイスキーにもレーズンや黒糖、デーツのような濃厚な甘みを与えます。
一方で、フィノやオロロソ、パロ・コルタドといった辛口寄りのシェリー樽は、コクやナッツ感は出るものの、必ずしも甘口になるとは限りません。
そのため「とにかく甘さをしっかり感じたい」場合は、デザートワイン樽や甘口シェリー樽を使用した銘柄を選ぶのが近道。
食後酒やデザート代わりに楽しみたい方に向いた、甘口ウイスキーの到達点ともいえるタイプです。
グレンモーレンジィ ネクタードール
グレンドロナック 12年
甘く感じやすい飲み方

- トワイスアップ
→加水でアルコールの刺激が和らぎ、甘い香りが最も分かりやすく立ち上がる - ロック
→温度変化によって、時間とともにバニラやはちみつのような甘みが顔を出す - お湯割り
→香りが大きく広がり、樽由来の甘さをやさしく感じやすい - カクテル(甘口向き)
→ゴッドファーザーやハニーハイボールなど、ウイスキーの甘さを活かしたカクテルもおすすめ



コメント
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