京都の南西、天王山の麓。日本名水百選にも選ばれる「離宮の水」と、桂川・宇治川・木津川が合流する湿潤な気候に恵まれた地に、日本のウイスキーづくりの原点とも言える山崎蒸溜所があります。
その山崎蒸溜所で蒸溜された原酒のみを使用し、原酒の個性を最大限に引き出した数量限定商品が「山崎 ハイボール〈芳醇な香りと奥深い余韻〉」です。
スパニッシュオーク樽原酒由来の豊かで甘美な香りに、高酒齢ミズナラ樽原酒をアクセントとして加えることで、ハイボールとは思えないほど奥行きのある余韻を実現しています。
本記事では、料理人かつウイスキー専門家の視点から、このプレミアムハイボールの香り・味わい・完成度を丁寧にレビューしていきます。
■「山崎 ハイボール〈芳醇な香りと奥深い余韻〉」とは?

本商品は、山崎蒸溜所で蒸溜されたモルト原酒のみを使用したプレミアムハイボール缶です。
スパニッシュオーク樽原酒がもたらす芳醇な果実香を軸に、高酒齢ミズナラ樽原酒を加えることで、和のニュアンスを感じさせる奥深い余韻が設計されています。
ジャパニーズウイスキーの原点・山崎が培ってきた多彩な原酒と熟成技術を、ハイボールという形で体感できる一本。
しっかりと冷やして楽しむことで、香りと味わいの層がより明確に立ち上がります。
■蒸留所紹介(山崎蒸溜所)
山崎蒸溜所は1923年、サントリーの創始者”鳥井信治郎”が日本初の本格モルト蒸溜所として着工し、翌1924年から蒸溜を開始しました。
京都府境に近い天王山麓の山崎は、千利休も惚れ込んだ名水の地で、桂川・宇治川・木津川の合流により霧が立ちやすい湿潤な環境が熟成を後押しします。
多彩な原酒の造り分けと樽使いで山崎らしい奥行きを育み、見学施設も整い、今やジャパニーズウイスキーを象徴する蒸溜所の一つです。
●熟成環境の特徴
山崎蒸溜所のものづくりの核は、日本の四季と風土を活かすという発想。
天王山麓の湿潤な気候と寒暖差が樽の呼吸を穏やかに、かつ確かに促し、原酒と樽が時間をかけて深く響き合います。
スパニッシュオークやミズナラといった多様な樽を使い分けることが山崎蒸留所のポイント。
果実香や甘味、香木のニュアンスが重なり合い、奥行きある酒質が育まれます。
その熟成を見極め、次世代へ託していくのが人の役割。
土地への敬意と、五感を研ぎ澄ました職人の判断が、山崎の品質を支えています。
●製造哲学
「日本人の感性でつくるウイスキー」
山崎蒸溜所のものづくりは、日本人ならではの繊細な味覚と感性を出発点としています。
多彩な原酒を造り分け、それぞれの個性を見極めながら緻密にブレンドすることで、派手さではなく奥行きと調和を重視した酒質を追求してきました。
自然条件が毎年異なる中でも、人の経験と五感を頼りに最適解を導き出す。
その積み重ねが、山崎らしい上品で芯のある味わいを形づくっています。
■商品スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ジャンル | プレミアムウイスキーハイボール |
| 生産国 | 日本 |
| 蒸留所 | 山崎蒸溜所 |
| メーカー | サントリー |
| 容量 | 350ml |
| アルコール度数 | 9% |
| 希望小売価格 | 750円(税別) |
■テイスティングレビュー

●アロマ
モルティで焼きたてのパンを思わせる温かみのある穀物香を基調に、オレンジ、黄桃、ビワ、干しアンズといった熟した果実香が豊かに広がります。
白い花から金木犀、桜へと移ろうフローラルに、ハチミツやマジパンの甘やかさが重なり、香木由来のウッディなニュアンス。
ハイボールでありながら非常に多層的な香り立ちです。
●フレーバー
モルティな旨味とパンの甘香を軸に、ミカン、梨、黄桃、アンズのみずみずしい果実味が展開します。
中盤には白い花や金木犀、桜のフローラルが広がり、クローブのスパイスが奥行きを付与。
メープルシロップやハチミツの穏やかな甘味に、香木由来の落ち着いた苦味が重なり、まろやかで深みのある構造を描きます。
●余韻
フローラルを起点に、ダークチョコレート、黒糖、バニラ、アーモンドが折り重なる芳醇なフィニッシュ。
余韻は長く、ハイボールとは思えないほど充実した満足感が続きます。
■総評(★点数)
85/100点
山崎原酒が持つ芳醇さと奥行きを、ここまで立体的に描き切ったハイボールは稀有な存在です。
グラスを重ねるごとに広がる香りの層と、静かに長く続く余韻。
その完成度は缶というフォーマットの枠を大きく超えています。
一方で、缶ハイボールとしては実売800円前後という価格帯は決して手軽とは言えず、日常酒としてはやや高価に感じられる点も事実です。
品質重視の一本として向き合いたいハイボールと言えるでしょう。
■まとめ
「山崎 ハイボール〈芳醇な香りと奥深い余韻〉」は、山崎蒸溜所が培ってきた原酒づくりと熟成技術を、ハイボールという形で体感できる特別な存在です。
日常用というよりは、自分へのご褒美や静かに向き合いたい一杯として最適。
香りと余韻を重視するウイスキーファンに、ぜひ味わってほしいプレミアムなハイボールです。


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