ウイスキープロフェッショナルとは?試験内容・難易度・勉強方法まで徹底解説

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「ウイスキープロフェッショナルってどんな資格? 難易度は? どうやって勉強すれば合格できるの?」

ウイスキーコニサー資格の第2段階であるウイスキープロフェッショナル(WP)は、筆記試験に加えてブラインドテイスティングも課される本格派の資格です。

本記事では、公式情報にもとづいて試験概要・受験資格・日程・合格率を整理しつつ、教本や過去問を使った勉強方法、官能試験対策のポイント、資格取得後に広がるキャリアの可能性まで、ウイスキーを仕事にしたい方・本気で学びたい愛好家の方に向けて詳しく解説していきます。

目次

ウイスキープロフェッショナルとは?

ウイスキーコニサー制度の中での位置づけ

ウイスキープロフェッショナル(WP)は、ウイスキー文化研究所が主催する「ウイスキーコニサー資格認定試験」の第2段階に位置づけられている資格です。

  • 第1段階:ウイスキーエキスパート(WE)
  • 第2段階:ウイスキープロフェッショナル(WP)
  • 第3段階:マスター・オブ・ウイスキー(MW)

という3段階のうち、中級〜上級者向けにあたるのがウイスキープロフェッショナルです。

WP試験では、ウイスキーの歴史・原料・製造・世界各国のスタイルといった知識だけでなく、テイスティングコメントを書く力や、ブラインドで銘柄を分析する官能評価のスキルも求められます。

どんな人が受験している資格か

ウイスキープロフェッショナル受験者には次のような層が多く含まれる傾向があります。

主な受験者
  • バーやレストランで働くバーテンダー・ソムリエ・飲食店スタッフ
  • 酒類の輸入・流通・販売会社に勤める人
  • 蒸留所・ブリュワリーなど酒類製造に関わる人
  • ウイスキーコレクターやテイスティング愛好家

ただ、ウイスキー検定の知名度が上がってきたことやウイスキーブームの影響で、飲食・バー関係や酒販店関係者、酒造業界の方以外の方でも資格にチャレンジされている方は多いようです。

資格を取得することで、

  • ウイスキーの専門家としての信頼性を示したい
  • ウイスキーセミナーやイベントで講師を務めたい(ウイスキーレクチャラー)
  • 将来的にマスター・オブ・ウイスキーを目指したい
  • TWSCの審査員を目指したい

といったニーズに応えることができます。

※本記事で紹介する受験者像は、ウイスキー文化研究所の公式説明および外部メディアの記事の記載内容を要約したものです(具体的な職種構成の比率などの詳細データは、本記事では取り上げていません)。

ウイスキープロフェッショナル試験の基本情報

受験資格と受験条件

ウイスキープロフェッショナル試験の受験資格は、2025年度受験要項では次のように定められています。

  • ウイスキーエキスパート(WE)資格保有者であること
  • 申込時にウイスキーエキスパートの「合格認定番号(WE○○○○)」を記入できること
  • ウイスキー文化研究所の会員・非会員は不問(いずれでも受験可能)

このため、ウイスキープロフェッショナルから「いきなり受験」することはできず、必ず第1段階であるウイスキーエキスパートに合格し、認定番号が発行されていることが前提条件になります。

なお、受験要項には年齢制限の具体的な数値は明記されていませんが、酒類の資格試験である性質上、実務的には20歳未満の受験は想定されていないです。

この点は公式な明記がないため、本記事ではあくまで一般的な前提として触れるにとどめます。

また、ウイスキー文化研究所の会員になると「会員価格」で受験できますが、これはあくまで受験料の優遇であり、会員でなければ受験できないということではありません

  • 会員価格を適用したい場合:所定の期限(2025年度は9月10日(水)18:00まで)までに入会・更新・再入会の手続きを完了する必要がある。
  • 一般価格での受験:会員でなくても、受験資格(WE保有)を満たしていれば申込可能。

※本項の内容は、2025年度「ウイスキープロフェッショナル受験要項」に記載された条件を要約したものです。細部の条件や将来の変更については、かならず最新の受験要項をご確認ください。

ウイスキープロフェッショナル試験の内容と出題範囲

試験形式の全体像

ウイスキープロフェッショナル(WP)試験は、

  • 筆記試験(90分)
  • 官能試験(ブラインドテイスティング/60分)

の2部構成です。

時間予定備考
12:15開場会場の案内掲示を確認の上、指定の座席に着席
12:50オリエンテーション筆記試験に関する諸注意
13:00筆記試験開始選択式および記述式
14:30筆記試験終了
14:30〜15:25休憩部屋から退出
15:25オリエンテーション官能試験に関する諸注意
15:30官能試験開始官能試験(ウイスキー数点)
16:30試験終了選択式および記述式
2025年実施時のタイムスケジュール(参照:https://whiskyconnoisseur.jp/consys/wp-content/uploads/2025/05/guidelines_wp2025.pdf

どちらも同日に行われ、合計150分の試験となっています。

安井

途中で休憩があるとはいえ、マークシート式ではなく記述式試験な上に官能試験と集中力の維持も求められます……。

筆記試験(記述式)の形式と出題範囲

筆記試験は、ウイスキーエキスパートのようなマークシート式だけでなく、記述式の問題となっております。

公式サイトの練習問題や受験要項などから、次のような特徴がわかります。

主な試験内容
  • 世界5大ウイスキー(スコッチ、アイリッシュ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズ)の歴史とスタイル
  • 蒸留所やブランドに関する知識(例:クラフト蒸留所の特徴など)
  • ウイスキー業界の新情報
  • 原料(大麦・ライ麦・トウモロコシなど)とモルトの性質
  • 製麦・糖化・発酵・蒸留・熟成など製造工程の詳細
  • 樽の種類(シェリー樽、バーボン樽、ホッグスヘッドなど)と熟成への影響
  • 蒸留器や冷却装置、銅材の役割
  • ウイスキーの法律・定義・表示規定

といった専門的なテーマについて、ウイスキーの知識面では「用語の説明」「理由の説明」「工程の目的をまとめる」といった記述問題が出題されることが多いです。

過去問題を解いてい限り、説明に必要なキーワードをうまく埋め込んだうえで教本通りの内容を伝えられるかが大事です。

また、新情報に関しては、ネットやウイスキー文化研究所が発行している「ウイスキーガロア」を見て、常にチェックすることが求められます。

ウイスキーの製造・基礎知識に関する配点が多めで、ここは情報の更新が少ない箇所になります。

そのため、製造面を中心に点を稼ぐ方法がおすすめです。

安井

記述式だから書くことに時間を取られる……。文字数少なく説明できるかも大事!

官能試験(ブラインドテイスティング)の形式

ウイスキープロフェッショナルの官能試験は、ブラインドテイスティング形式で行われます。

官能試験の主な流れ
  • グラスに注がれた複数種(例年4種)のウイスキーを銘柄非公開でテイスティング
  • 色・香り(アロマ)・味わい・余韻(フィニッシュ)などについて、選択式・記述式で回答
  • 産地(スコッチ、ジャパニーズ、アメリカンなど)やスタイルの判別
  • コメント欄に、自分の言葉でテイスティングコメントを書く問題

などが組み合わされています。

過去の官能試験で出題されたウイスキーの例は、ウイスキーコニサーページの「受験者データ」をご参照ください。

ちなみに私が受けた2019年度は「サントリー角瓶、グレングラント ザ・メジャー・リザーブ、ボウモア12年、フォアローゼズ」でした。

安井

対策講座では「今年はジャパニーズは出ない」って言っていたのに……。確かに当時の「角」はジャパニーズウイスキーじゃなかったけど……。

主な出題銘柄のジャンル
  • シェリー樽熟成のシングルモルト
  • スモーキーなアイラモルト
  • バーボン
  • ジャパニーズウイスキー(日本産のウイスキーも含む)
  • アイリッシュウイスキー

など

最近の試験ではオフィシャルスタンダードボトルの中でも比較的特徴が分かりやすい銘柄が中心に出題されています。

主に1000~5000円台のボトルが選ばれており、4銘柄で12000~15000円の範囲内が多いです。

安井

試験が始まったばかりのころは、グレンリベット ナデューラ 16年や竹鶴21年、白州10年など大盤振る舞いでした。。うらやましい……。

テイスティングで問われるポイント

実は銘柄名を当てることに関しては、そこまで重視されていません。

銘柄名よりも、次のような項目がポイントです。

  • 色合いから熟成年数や樽種の傾向を読み取る力
  • アロマの特徴(フルーティ、スモーキー、シェリー系、バーボン樽由来のバニラ香など)を整理して言語化する力
  • 味わいの構成(甘味・酸味・苦味・コク・アルコール感)のバランスを分析する力
  • 余韻の長さや変化の描写
  • 出題されたウイスキーをいかに「自分らしく・魅力的に」表現できるか

「ウイスキープロフェッショナル テイスティング」で検索する方の多くは、この官能試験の具体的なイメージを知りたいはずなので、最低限上記のポイントは押さえておくと安心です。

試験勉強中に飲むべきおすすめのウイスキー銘柄

グレングラント アルボラリス

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・スペイサイド
アルコール度数40%
バーボン樽とシェリー樽
熟成年数ノンエイジ

グレングラント蒸留所180周年を記念してリリースされたノンエイジタイプのシングルモルトウイスキー。

アルボラリスは、ラテン語で「木漏れ日」の意味で、その名の通り明るい色合いと華やかでライトなテイストが特徴です。

蒸留所のヴィクトリアガーデンに差し込む木漏れ日からインスピレーションを得てつくられました。

バーボン樽とシェリー樽で熟成された原酒を使用。

それぞれの特性を生かしてブレンディングされています。

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グレンリベット 12年

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド・スペイサイド
アルコール度数40%
アメリカンオーク
熟成年数12年

「シングルモルトの原点」といわれているグレンリベットのフラグシップボトル。

フルーティで蜂蜜やバニラのような甘みを伴う芳醇でソフトな風味が特徴です。

フルーティで華やかなお王道もスペイサイドモルトスタイルで、飲みやすくクセのない味わいから世界中で愛飲されているボトルとなっています。

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ラフロイグ 10年

ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド
アルコール度数40%
バーボン樽メイン
熟成年数10年

「アイラモルトの王様」と言われるシングルモルトブランド”ラフロイグ”。

同蒸留所のフラグシップボトルが「ラフロイグ10年」です。

「LOVE or HATE(好きか嫌いか)」とのキャッチコピーを掲げるほど、クセの強いスモーキーさ。

ヨード臭の強い薫香にバナナのような甘いフレーバーに長い余韻が特長です。

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ジャンルシングルモルト
生産国スコットランド
アルコール度数40%
バーボン樽
シェリー樽
熟成年数12年

「伝統が息づく、北の島の誇り──ヴァイキング・オナー」

フロアモルティングと希少なオークニー産ピートが織りなす、唯一無二の香味。

ハイランドパーク12年は、スモーキーさに薫香の甘みが重なり、バランスに優れた味わいが魅力です。

最も秀逸な食後酒”と称されるその完成度は、まさにオールラウンダー。

ヴァイキングの名にふさわしい力強さと気品を感じる1本です。

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サントリー 角瓶

ジャンルジャパニーズブレンデッド
生産国日本
アルコール度数40%
熟成年数

「和の誇りが香り立つ、正統ジャパニーズウイスキー」

1937年の発売以来、長く愛され続ける国民的ウイスキー「サントリー角瓶」。

現在では“ジャパニーズウイスキーの定義”にも合致した、正真正銘のジャパニーズウイスキーです。

山崎と白州蒸溜所のバーボン樽原酒をバランスよく使用し、華やかで繊細な香り、まろやかなコク、そしてキレのある後味が特長。

ハイボールにすると甘やかな香りが引き立ち、食中酒としても万能な1本です。

フルーティーで華やか、バニラのような甘さ

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ニッカ フロンティア

ジャンルブレンデッドウイスキー
生産国日本
アルコール度数48%
熟成年数

挑戦する心に、スモーキーな勇気を

創業90周年を機に誕生した「ニッカ フロンティア」は、創業者・竹鶴政孝のフロンティアスピリットを継承する一本。

高アルコールでノンチルフィルタード、力強い味わいとスモーキーな余韻が特徴です。

余市モルトを主体にした骨太な設計は、寒冷地で鍛えられた“南極観測隊仕様”の思想も受け継ぎます。

ストレートやロックで、挑戦の夜にそっと寄り添うウイスキーです。

ドライなスモーク、樽由来のウッディさ、バニラとモルトの甘やかな香り

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メーカーズマーク

ジャンルバーボンウイスキー
生産国アメリカ・ケンタッキー州
アルコール度数45%
新樽
熟成年数

「手間ひまを惜しまない、クラフトマンの誇り」

ケンタッキー州の自然に囲まれた蒸溜所で、今もなお手作業を貫くクラフトバーボン「メーカーズマーク」。

冬小麦を使用したまろやかな味わいは、創業者ビル・サミュエルズ・シニアの“誰が飲んでも美味しいバーボン”という想いから生まれました。

発酵槽には希少なレッドサイプラス、樽は程よい火入れのアメリカンホワイトオークを使用し、最適な熟成のタイミングで瓶詰め。

赤い封ろうは、今も一瓶ずつ手作業で施されます。

オン・ザ・ロックで丁寧に味わいたい1本です。

バニラやキャラメルの甘い香り、ほのかなオークと小麦由来の柔らかさ

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ジャックダニエル

ジャンルテネシーウイスキー
生産国アメリカ・テネシー州
アルコール度数40%
新樽
熟成年数

アメリカンウイスキーNo.1の銘柄”ジャックダニエル”。

そのフラグシップボトルがNo.7です。

バーボンと一線を画すテネシーウイスキーは、蒸留後に一滴一滴サトウカエデの炭でろ過して作られています。

バニラやキャラメルの甘い香りにまろやかでなめらかな口当たりが特徴

パーティシーンでも飲まれるウイスキーですが、ストレートやロックでじっくり味わうのがおすすめです。

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ブッシュミルズ 10年 シングルモルト

ジャンルシングルモルト
生産国アイルランド
アルコール度数40%
バーボン樽主体
熟成年数10年

1608年創業といわれている現存する最古のウイスキー蒸留所”ブッシュミルズ

そのモルトウイスキーのみを使用した一本が「ブッシュミルズ 10年 シングルモルト」です。

ノンピート麦芽のみ使用しアイリッシュ伝統の3回蒸留をした後、バーボン樽を主体に10年以上熟成させています。

青リンゴを思わせるフルーティでさわやかな香りにスムースな口当たりが特徴

バニラや蜂蜜の甘い余韻がお楽しみいただけます。

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ウイスキープロフェッショナルの難易度と合格率

合格率と平均点のデータ

ウイスキー文化研究所の受験者データおよび、それをもとにした解説記事によると、ウイスキープロフェッショナル試験は次のような傾向があります(2007〜2024年度の集計)。

  • 筆記試験の平均点:約58.0点
  • 官能試験の平均点:約45.8点
  • 総受験者数:のべ1,565人
  • 総合格者数:691人
  • 合格率:約44.2%

ウイスキーエキスパート(WE)の合格率が50~60%、マスター・オブ・ウイスキー(MW)の合格率が約17%。

難易度:WE < WP < MW

ウイスキーエキスパート/マスターとの比較表

ウイスキーコニサー3資格の主な違いを、簡単な比較表にまとめると次の通りです。

スクロールできます
資格レベル感主な試験内容官能試験受験資格の一部
ウイスキーエキスパート(WE)基礎〜中級選択式筆記試験(90分・100問予定)なし20歳以上
ウイスキープロフェッショナル(WP)中級〜上級記述を含む筆記試験(90分)+官能試験(60分)あり(ブラインドテイスティング)20歳以上+WE保有者
マスター・オブ・ウイスキー(MW)最難関論文審査・記述式筆記・官能・口頭試問(一次・二次)あり20歳以上+ウイスキー文化研究所会員+WP保有者
2025年時点の公式情報を要約したもの

「ウイスキープロフェッショナル 難易度」が気になる方にとっては、

  • 選択式中心のWEに比べて、記述式・テイスティングの比重が大きい
  • とはいえ合格率は40%台で、最難関のMWよりは現実的に狙いやすい

という点が判断材料になります。

安井

とにかく記述問題が多い……。
書きなれていないと時間が足りないです……。

合格点は公表されていない

ウイスキープロフェッショナル試験の「合格点」や「採点基準の詳細」は、具体的に公表されていません。

  • 受験者データとして平均点・合格率は公開されている
  • ただし、何点以上で合格になるか、という明確な数字は非公表

という状態です。

したがって、「ウイスキープロフェッショナル 合格点」については、公式出典にもとづく具体的な数値を本記事では紹介できません。

ただ、過去のデータを見る限り、70点が最低限のボーダーラインとなるかと思います。

過去問や練習問題では、試験までには80点以上が平均して取れるようになってから挑んだ方が無難です。

ウイスキープロフェッショナル資格を取得するメリット

仕事での信頼性・説得力が高まる

ウイスキープロフェッショナルは、バーやレストラン、酒販店などの現場で「ウイスキーの専門家」としての信頼性を示せる資格です。

  • ウイスキーメニューの提案や構成
  • ハイボールやカクテルのベース選定
  • シェリー樽熟成タイプやアイラ系、ライウイスキーなどスタイル別の提案
  • ウイスキーセミナーや社内勉強会の講師

などの場面で、「ウイスキーコニサー プロフェッショナル」としての肩書きが説得力を高めてくれます。

安井

ウイスキーを扱う業界であれば、価値ある資格だと思います!

上位資格・関連活動へのステップになる

ウイスキープロフェッショナル合格後は、

  • マスター・オブ・ウイスキー(MW)受験資格
  • ウイスキーレクチャラー養成講座(ウイスキー講師)の受講資格

など、より高度な学びや活動への道が開かれます。

ウイスキー文化研究所が主催する東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)では、ウイスキーレクチャラーが審査員を務めることもあり、

「将来、審査員としてウイスキーの評価に関わりたい」という方にとって、ウイスキープロフェッショナルは重要な通過点になります。

※TWSC審査員の選出条件の詳細は、TWSCおよびウイスキー文化研究所の公式情報を確認してください。本記事では一般的な説明にとどめています。

趣味・コレクション・テイスティングの質が上がる

ウイスキープロフェッショナルの勉強過程では、下記のようなトレーニングを行うことになります。

  • 世界各国のスタンダードボトルを体系的にテイスティングする
  • 代表的で特徴的な銘柄を比較する
  • シェリー樽ウイスキー、バーボン樽主体のボトル、アイラのスモーキーなボトルなどを飲み比べる

結果として、「美味いウイスキー」「シェリー系ウイスキー」「2000円台で買えるデイリーボトル」などを、自分の言葉で説明しながら選べる・説明できるようになります。

  • ハイボール向きのブレンデッド
  • ストレートやショットで楽しむシングルモルト
  • コレクションとして押さえておきたい長期熟成やオールドボトル

など、ライフスタイルに合わせたウイスキーコレクションを組み立てやすいです。

安井

ウイスキープロフェッショナルを勉強し始めてから、圧倒的にウイスキーの説明・紹介がしやすくなりました!

※この項目で述べているメリットは、筆者の実務経験とウイスキー学習経験にもとづく一般的な傾向であり、特定の統計データに裏付けされたものではありません(公式な出典はありません)。

ウイスキープロフェッショナルの勉強方法・試験対策

ここからは、「ウイスキープロフェッショナル 勉強方法」「ウイスキープロフェッショナル 対策」が気になる方へポイントを、体系的に整理していきます。

1. 必須テキスト「ウイスキーコニサー資格認定試験教本」の使い方

ウイスキープロフェッショナル試験のベースとなるのは、ウイスキー文化研究所が編集・発行している公式テキスト「ウイスキーコニサー資格認定試験教本(上巻・中巻・下巻)」です。

  • 上巻:ウイスキーの基礎・歴史・原料など
  • 中巻:スコッチ、ジャパニーズなど地域別解説
  • 下巻:その他のウイスキーや専門的なテーマ

といった構成になっており、

  • 試験範囲の大枠はこの教本でカバーされる
  • 細かい注釈・脚注にも重要な記述が多い

と案内されています。

学習のポイント
  • まずは上・中・下巻を通読して全体像をつかむ
  • 重要な用語・数字・定義はノートにまとめて自分の言葉に置き換える
  • 教本の脚注部分(※印など)は、記述問題で狙われやすいため重点的に復習する

※教本の改訂情報や最新版の発行年は、ウイスキー文化研究所公式サイトおよびオンラインショップに掲載されています。購入の際は必ず最新版かどうかを確認してください。

著:土屋 守
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2. 過去問・練習問題の活用(ウイスキープロフェッショナル 過去問)

ウイスキープロフェッショナルについては、ウイスキーエキスパートのような「過去問題集」(市販本)は2025年11月時点で限定的です。

一方で、

  • 公式サイトに掲載されている練習問題(試験概要ページ
  • ウイスキーエキスパート過去問題集(選択式問題のパターン把握に有効)

を活用することで、出題傾向や用語のレベル感を把握できます。

学習のポイント
  • 公式サイトに掲載されているWP練習問題を、解説を含めて何度も解く
  • WE過去問題集を使って、基礎知識の抜けをチェックする
  • WE過去問題集の選択肢を隠して、記述式で問題を解く
  • 制限時間を計り、本番同様の90分で問題に取り組む練習をしておく
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3. 官能試験対策:オフィシャルスタンダードを軸にする

「ウイスキープロフェッショナル テイスティング」の対策として、多くの受験者が実践しているのが、オフィシャルのスタンダードボトルを軸にしたテイスティングです。

過去の官能試験で出題された銘柄を見ると、

  • シングルモルト宮城峡
  • グレンモーレンジィ10年
  • シーバスリーガル12年
  • ボウモア12年
  • ラフロイグ10年
  • メーカーズマーク
  • バッファロートレース

など、世界的に流通している代表的な銘柄が多く含まれています。

安井

ここだけの話、比較的サントリー銘柄が多めな傾向があります!

テイスティングの手順に関しては、コニサー教本に記載されている手順やアロマ・フレーバーに沿ってノートにまとめていく方法がおすすめです。

学習のポイント
  • スコッチ(ハイランド、スペイサイド、アイラなど)、ジャパニーズ、アメリカン、カナディアンをバランスよく飲み比べる
  • シェリー樽ウイスキー、バーボン樽主体、スモーキータイプなど、樽・スタイル別にグラスを並べて比較する
  • テイスティングノートを必ず書き、「色・香り・味・余韻」を毎回言語化する

※ここで紹介している具体的なテイスティング手順は、筆者の経験と一般的なテイスティングトレーニングの方法にもとづくもので、公式な推奨方法ではありません(特定の出典はありません)。

4. 試験対策セミナー・ウイスキーセミナーの活用

ウイスキー文化研究所は、「ウイスキープロフェッショナル(WP)試験対策セミナー」を開催しています(会場/オンライン)。

  • 1日集中で、スコッチ・ジャパニーズ・アメリカン・アイリッシュなど各国のウイスキーを解説
  • 製造工程やテイスティングのポイントを整理
  • 模擬テイスティングや練習問題を通して、試験の雰囲気を体験

といった内容がプログラムに含まれています。

「ウイスキー セミナー」「ウイスキーセッション」に参加することで、独学では気づきにくい点や、最新トレンド・新蒸留所の情報なども得られます。

※セミナーの日時・会場・受講料は年度によって異なります。最新情報はウイスキーコニサー公式サイトの「試験対策」ページで確認してください。

5. 学習ステップの一例

筆者が考える「ウイスキープロフェッショナル 勉強方法」の一例を示します。

あくまで学習計画の組み方の参考としてご覧ください。

STEP
教本を1周(目安:1〜2か月)
  • 毎日30〜60分程度を目安に、教本を読み進める
  • 重要な用語・定義・数値はノートに抜き書き
  • 注釈はなるべく書き写す
  • 苦手分野(製造工程、法律、特定地域など)に印をつけておく
STEP
教本の要約+練習問題(目安:1か月)
  • 苦手分野を中心に、教本の内容を自分の言葉で要約
  • 公式サイトの練習問題やWE過去問で理解度をチェック
  • 記述問題は「一問一答」形式でノートに書き、文章を書く練習も兼ねる
STEP
テイスティング強化(目安:1〜2か月)
  • 週に数本ずつ、オフィシャルスタンダードボトルを決めてテイスティング
  • スタイル別(アイラ、シェリー系、スペイサイド、ジャパニーズなど)に飲み比べる
  • ブラインドテイスティングを試す(いきつけのバーでバーテンダーにお願いするのもおすすめ!)
  • ウイスキー仲間とコメントを共有し、表現の幅を広げる
STEP
模擬試験(目安:試験1か月前〜)
  • 90分の筆記+60分のテイスティングを想定した模擬試験を数回実施
  • 本番と同じ時間帯に勉強して、コンディションを整える
  • 書いた回答を見直し、「短く、要点を押さえた文章」になるようブラッシュアップ

繰り返しになりますが、このステップは筆者の考える参考案です。

もしよろしければ、一案として自分なりの勉強方法の確立にお役立ちできたらと思います。

ウイスキープロフェッショナルと他資格の違い

ウイスキー検定との違い

同じくウイスキー文化研究所が関わる試験として、「ウイスキー検定」があります。

項目ウイスキー検定ウイスキーコニサー(WE/WP/MW)
主催一般社団法人ウイスキー検定実行委員会ウイスキー文化研究所
資格区分級制度(3級・2級・1級・JW級など)3段階(WE → WP → MW)
レベル感初級〜上級の一般知識中級〜最上級の専門資格
試験内容筆記試験(選択式中心)筆記試験(記述式あり)+官能試験(WP以降)
主な目的ウイスキーの一般教養を身につけるウイスキーの専門家・スペシャリストを認定する
対象者趣味で学びたい愛好家飲食・酒類業界の専門職、上級愛好家
受験資格基本的に誰でも受験可能各段階に受験資格あり(WPはWE必須)

という位置づけで、

  • 趣味としてウイスキーを学びたい人:ウイスキー検定
  • 仕事や専門性としてウイスキーを深く学びたい人:ウイスキーコニサー(とくにウイスキープロフェッショナル以降)

という棲み分けがされています。

他のウイスキー資格との組み合わせ

ウイスキープロフェッショナルと並行して、

  • ウイスキー検定1級
  • 各種テイスター資格
  • ソムリエ・酒ディプロマなどのワイン・日本酒系資格

を取得している方も多く、

  • バーやレストランでのドリンク全般の提案力
  • ウイスキーだけでなく、ワインや日本酒とのペアリング提案

につなげているケースがあります。

※この項目は、各資格団体の公式説明と一般的な受験者傾向をまとめたものであり、特定の統計データや個別事例を出典としていません。

よくある質問(FAQ)

ウイスキープロフェッショナルは独学でも合格できますか?

  • 公式教本
  • 試験対策セミナー

など、学習のための選択肢が用意されており、ソムリエのように協会以外の対策セミナーやスクールなどはありません。

基本的には、教本を参考に独学で勉強する試験という認識で間違いはないかと思います。

ウイスキープロフェッショナルの合格点は何点ですか?

2025年11月時点で、ウイスキープロフェッショナル試験の合格点(何点以上で合格か)は、公式には公表されていません。

  • 受験者数・合格者数・平均点・合格率などのデータは公開されている
  • 合格ラインそのものは非公表

という状態です。

ただ、70~80点を合格基準として考えておくといいかと思います。

再受験の回数制限はありますか?

2025年度の受験要項には、ウイスキープロフェッショナル試験の再受験回数に関する制限は明記されていません。

毎年、所定の申込期間内に受験申し込みを行えば、再受験が可能です。

試験はどのくらい難しいですか?

スキープロフェッショナル試験の難易度を示す公式な「レベル表記」はありませんが、

  • 合格率:約44%前後
  • 記述式の筆記試験+官能試験
  • 上位資格であるマスター・オブ・ウイスキーの合格率は約17%

といったデータから、民間資格としては「誰でも取れるほど簡単ではないが、しっかり対策すれば十分合格が狙える」といった範囲でしょう。

ウイスキープロフェッショナルの資格はどのくらい有効ですか?

2025年11月時点で、ウイスキープロフェッショナル資格に「有効期限」や「更新試験」が必要という公式な記載はありません。

  • 一度合格し、認定料を支払うと資格は継続
  • ただし、ウイスキーの知識や業界の情報は日々アップデートされていく
  • WP合格者のみ受講可能なウイスキーレクチャラー(講師認定)講習は3年更新制

ウイスキープロフェッショナルになった後も継続的な勉強やテイスティングを続けることが大切です。


予想問題&チェックテスト(※筆者作成)

最後に、筆者が作成した「ウイスキープロフェッショナル向けの予想問題」を5問載せておきます。

いずれも公式過去問ではなく、本記事オリジナルの練習問題です。

出典はなく、あくまで学習用の参考としてご活用ください。

問題① モルトウイスキーの製造において、「麦芽(モルト)」とは何か。モルトウイスキーの視点から、一文で説明しなさい。

大麦を発芽させて酵素を十分に生成・活性化させた後、乾燥させた原料のこと。

問題② 大麦の古い品種であるベア種は、現代の優良品種に比べてアルコール収量が低いとされる。アルコール収量を表す単位と併せて、ベア種の収量のおおよその水準を答えなさい。

アルコール収量の単位はLPA/麦芽トンで、ベア種は260LPA/麦芽トン程度とされる。

問題③ 現代の優良品種(例:オプティック、コンチェルトなど)におけるアルコール収量の目安を、LPA/麦芽トンで答えなさい。

410〜430LPA/麦芽トン程度。

問題④ 製麦(モルティング)の目的を3つ挙げて、箇条書きで答えなさい。

  • 大麦を発芽させ、でんぷんを糖に、たんぱく質をアミノ酸に変える酵素を十分に生成・活性化させるため。
  • 大麦中のでんぷんやたんぱく質を、糖化・発酵工程で溶けやすい状態にするため。
  • 乾燥・焙燥工程で加熱することで、麦芽に特有の香りや色合いを与えるため(必要に応じてピートスモーク由来の香りも付与される)。

問題⑤ 非発酵性糖類とは何か。発酵性糖類との違いに触れながら説明しなさい。

酵母が資化できない糖類の総称で、デキストリンなどの四糖以上や、二〜四糖類のうちα-1,6結合を含むものを指す。これに対し、単糖と一部の二〜四糖類でα-1,6結合を含まないものは、酵母がアルコール発酵に利用できる発酵性糖類とされる。

まとめ:ウイスキープロフェッショナルは「知識」と「表現力」を磨く資格

ウイスキープロフェッショナル(WP)は、

  • ウイスキーエキスパートで学んだ基礎を、より深く・広く掘り下げる
  • 記述式の筆記試験で「理解した内容を自分の言葉で説明する力」を問われる
  • 官能試験で「テイスティングを言語化する力」を問われる

という特徴を持った中級〜上級者向けの資格です。

「ウイスキープロフェッショナル 試験」「ウイスキープロフェッショナル 難易度」「ウイスキープロフェッショナル 勉強方法」といったキーワードで情報収集をしている方は、まず公式サイトで最新の試験概要と受験要項をチェックし、

  1. 教本をベースにした体系的なインプット
  2. 練習問題・過去問(WE)の活用
  3. オフィシャルスタンダードボトルを使ったテイスティングトレーニング
  4. 必要に応じて試験対策セミナーの受講

という流れで準備を進めていくのがおすすめです。

最後に、本記事で紹介した試験日程・受験料・合格率などの数値は、すべて2025年11月時点で公開されている公式情報や関連メディアの記事にもとづいています。

今後内容が変更される可能性があるため、受験を検討されている方は必ずウイスキー文化研究所「ウイスキーコニサー」公式サイトで最新情報をご確認ください。

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